最後の教えはあの夜に語られた(5)
なぜなら、あなたは『在る』で創られていて、それを否定することができないからです。
あなたは『在る』という主体として、その自分自身を確かめることができます。
このことは、後ほどあなたにも実際に理解していただくことになります。
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あなたは『在る』を消し去ることができません。
すべては『在る』でできているため、それを消すことが不可能なのです。
だから、すべてはいつでも『在る』のです。
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消し去ることができないという『在る』の性質は、
信頼できるということにつながっていきます。
この世界の中に信頼できるものはあるでしょうか。
そこには信頼しようとして裏切られた経験が山となっています。
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世界はその性質上、時間によって変化してしまいます。
そのため、どれだけ素晴らしいものであっても、
それを信頼して拠り所としていると必ず裏切られます。
それは変化したり消え去ったりして、あなたの信頼のはしごを外します。
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世界はそうした信頼の気持ちに寄り添うことなく、
ものごとの創造と喪失を繰り返していきます。
このことはあなたにとって良いとか悪いとかで判断されるものではなく、
この世界の摂理だということです。
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しかし、『在る』はその世界の摂理に影響されることがありません。
だから『在る』はあなたにとって、この世界で唯一信頼できる友になり得るのです。
『在る』には姿形の変化や強弱、濃淡というものもありません。
『在る』はつねに一定であり、その一定さを失うことがはありません。
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だからこそ、『在る』はこの世界の基盤になり得ています。
他のどんなものも世界の基盤になり得るものはありません。
他のものには必ず何らかの偏りがあるからです。
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『在る』は不動の存在です。
いつもそこにあって、他のどこかに移動することもありません。
もちろん、それをどこかに移動させることもできません。
どんなに強い宇宙のエネルギーであっても、『在る』を動かすことはできないのです。
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