破壊神は我々の世界で優雅に踊る(4)

「待て」

ナルタカがその声を神殿に轟かせた。

我々はそのままコソコソと逃げることもできず、身体の動きをピタリと止めた。

うつむいて息を止めたまま次の言葉を待った。

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「お前たちは何が優雅ではないか知りたくはないのか」

かなりまずい状況になったことは明らかだった。

ナルタカは我々から言い訳を引き出し、その非を責めるつもりでいるのだ。

我々が何と答えたとしても、厳しい罰を免れることはできないだろう。

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「守護神ナルタカよ、我々は優雅ではありませんでした。それでは」

我々はこの状況をなんとかして振り切ろうとした。

とにかく、この場から去ることができるように仕向けなければならない。

それには話を切り上げることが最善の方法だと思った。

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「まあ、そう慌てるな。せっかく話に来たのだろう」

ナルタカは我々を見据えて、心なしかそう穏やかに言った。

我々は腹をくくるしかなかった。

これ以上ナルタカから逃げようとすれば、ますます泥沼にはまる気がした。

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「守護神ナルタカよ、我々は何か間違いを犯したのでしょうか」

我々は思い切ってナルタカに質問を投げかけた。

優雅ではないと言われても、それでは何も分からない。

我々はここで嫌な汗をかかされていることに悪態をつきたい気分だった。

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「お前たちは優雅ではないから我が優雅さを教えているのだ」

我々が優雅ではないということそれだけで、我々はナルタカの逆鱗に触れているようだ。

そしてナルタカはただ破壊しているのではなく、我々に優雅さを教えているのだと。

だが、我々が破壊神ナルタカから学んだことは恐怖以外に何もなかった。

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「我々には守護神ナルタカの教えが分かりません」

我々にとってナルタカは恐怖すべき破壊者という存在だった。

破壊者は鎮めておかなければならず、それが我々の務めだと思ってきた。

ただ、我々は大事な何かを見落としてきたのかもしれなかった。

空風瞑想

空風瞑想は忘れてしまった本当の自分を取り戻す瞑想法です。瞑想の中で、今まで気が付かなかった心の新しい扉を開き、静寂でありながらも存在に満ち溢れ、完全に目覚めている本当の自分をそこに見つけていきます。そこを自分の拠り所にするとき、新しい自分の人生が始まっていきます。