如月の風は冷たく空は青く
朝7時25分。部屋を出て見上げれば空は青く澄んでいました。ただ冷たい風が私の弱点を見つけてそこから体温を奪っていきます。私はそれに構うことなく、北参道へと早足で歩いていきました。久しぶりに訪れる境内は人影もまばらで、記憶にある清廉な静けさの内にありました。参拝してからベンチに座って瞑想をしました。はじめ冷えきったベンチの感触に身体が抵抗していましたが、それが落ち着くと私はただ静けさとひとつになりました。風が止んで、鳥の鳴き声が聞こえてきました。ささやくような人の話し声がして、それが神の言葉のように感じました。時がゆっくりと流れていくのを感じました。私はその中で流されることなくそこにいました。
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