その魂は果てしない旅の終わりに(8)
自分とは誰なのか。
あなたの心のなかでこの言葉が低い鐘の音のように響き渡った。
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いつのまにか瞑想して神秘的な静寂を求めていたあなたはあることに気づいた。
静寂はいつでも手に入れることができる。
だが、そこで自分とは誰なのかを知ることはできない。
あなたはもしかすると静寂が自分なのかもしれないと考えた。
それであるなら、すべてが丸く収まりそうな気がした。
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あなたは瞑想して静寂になり、それが自分であると想像した。
それは瞑想の中では上手くいっているように感じた。
ただ、あなたが瞑想から覚めると、その静寂は消えてしまった。
静寂が消えてしまうため、あなたはまた自分を見失った。
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それであなたはまた瞑想で静寂になった。
そしてまた瞑想から覚めて自分を見失った。
静寂はこの世界に対してあまりにも弱かった。
それは自分ではない。自分にするには弱すぎたのだ。
あなたは静寂を自分にすることができないと認めるしかなかった。
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あなたは自分が誰なのかという探求において、ここまで失敗しかしていない。
それでもあなたは自分が誰なのかという答えにかなり近づいてきた。
その答えはひとつだけであり、その厳密性は守られている。
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ただ、あいまいなただの思いこみではその答えにならない。
答えにならないということは魂の虚無が解消されないことで証明される。
それは何度も繰り返されたため、その失敗が魂に染みついていった。
そしてあなたは次の場面へと探求を進めた。
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