新宿御苑 2月2日
午後の空は青く晴れ渡っていました。薄い雲が階段のように幾筋も並んでいて、それが何か意味ありげな模様のようでした。寒桜がいくつか花をつけていました。
その花たちを見ていると、冬の間じっと何もしていなかったわけではないよと言っているような気がしました。その通り、見かけはじっと何もせずに眠っているようでも、春への準備はしっかりとしていたのだと認めるしかありません。私はその小さな花たちを見ながら微笑ましい気持ちになりました。
人はどうでしょうか。ただ眠っているのと眠っているようで準備しているとでは大きな違いがあります。たとえ今は何の意味も感じられなくても、誰にも認められなくても、その準備によって時代が来た時にはきっと花を咲かせることができます。
もちろん、そう上手くことは運ばないかもしれません。もしかすると、準備に失敗して、花を咲かすことができずに枯れてしまうかもしれません。それはそれで、その枯れた身体を誰かが迎えに来てくれるものです。
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