曇り空の明治神宮
鳥居をくぐって境内に入ると、柔らかな風が迎えてくれました。私はいつも通り拝礼をして、椅子に座り瞑想をしました。カラスの鳴き声、人々の話し声、落ち葉を掃く音。それらは一瞬私の耳に触れて、戻ることのない時間へと置き去りにされていきます。世界は変わり続けてそれを止めることはありません。過去を変えることはできず、未来を知ることもできない。世界にいるときは、それがどうあれ、その変化と付き合っていかなければならないということです。ただ、変わることのない私だけがこの世界にいます。それだけは変わることがありません。帰り道、鳥居で一礼をして振り返ると、参道は美しく掃き清められていました。その上に一枚の枯れ葉が舞い落ちてきました。
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