悟った人が知っていること(6)

私は中途半端でした。

つまり、本当のところで、

私はどちらにも確信を持てずにいたということです。

私は自分の確かな拠り所を失って、

宇宙を漂う魂のようになっていました。

私は過去の拠り所であった自分を思い起こしました。

私がその自分の拠り所として

世界から手に入れたものたちは、

私の身体や心に素晴らしい体験を与えてくれました。

しかし、そこには何かが欠けていました。

そのために、私はその欠けている部分を補って

完全にする必要がありました。

私が人生でしていたことは、

この欠けているものを補うことでした。

それが完全にならなければ、

私はそれに自分の拠り所としての

信頼をおくことができません。

私は自分の得たもので自分を完全にして、

それを輝かしい拠り所にしたかったのです。

しかし、それが完全になることはありませんでした。

どれだけ高いレベルでそれを補っても、

決して完全にはならないのです。

それが完全にならないことは、

私を困惑させました。

私の拠り所は不安と怖れで震えていました。

私は自分の頑張り方が間違っていたり、

まだその努力が足りないのかと思いました。

もしかすると、完全になるということが

この世界では

不可能なことなのかもしれないとも思いました。

それが不可能だとしても、

完全を目指して進んでいくことが

価値あることなのかもしれないと思うこともありました。

私は今までの自分の努力を無価値にしたくはありませんでした。

あれこれと自分の状況を肯定的にとらえて、

そのための都合のいい理由をつくりあげていきました。

私は完全になることを次第に諦めていきました。

しかし、私は存在を自分の中に見つけました。

それは変化せず、失われることもなく、まさに完全でした。

私は新しく拠り所となるものを見つけたのです。

いままでの果てしない人生の時間を費やしても

見つけられなかったものがすぐそこにあったのです。

空風瞑想

空風瞑想は真我実現の瞑想法です。瞑想の中で今まで気づかなかった心の新しい扉を開き、静寂でありながらも存在に満ち溢れ、完全に目覚めている本当の自分をそこに見つけていきます。「私は誰か」の答えを見つけて、そこを自分の拠り所にするとき、新しい人自分としての生が始まっていくでしょう。