悲しみの傷を抱えたままで(14)最終話
私にはまだ自分が身体や心であったときの名残がああります。
身体や心として感じた記憶や
その判断基準がまだ残っています。
それに基づく固定概念がところどころに顔を出します。
それは懐かしい馴染みのあるマインドです。
ただ、新しい視点からの眺めもあります。
その眺めがあるため、
その名残りが身体と心の視点だと
自分で知ることができます。
存在としての自分を
マインドがどう理解していくのかは、
ここから始まっていきます。
世界がその新しい学びの場になります。
まだ生まれたばかりの存在としての自分を
マインドが世界で育て理解していくのです。
悲しみの傷を抱えたままで大丈夫だということも、
実際に世界でマインドが確かめていきます。
これは哲学や道徳ではありません。
それらが生まれる前に存在している
自分自身の真実の話です。
悲しみの傷は存在しているのか、
それとも存在していないのか、
それは消さなければならないのか、
それとも存在させるべきなのか。
そういったことを存在としての自分から、
触れられるということが大切なのです。
だから、悲しみの傷を抱えたままで、
私は今も世界で生きています。
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