愛を求めずにはいられない(4)

私は不完全な状態でこの世界に生まれてきました。

不完全であるがゆえに、私は世界に何かを求めました。

そうして私は世界から様々なものを手に入れましたが、

その中でもお気に入りは愛するという感情でした。

それで、私はいつも

愛することのできる相手を探していました。

そして、愛せると思った相手を見つけて、

その相手にに愛の感情を発現させました。

それは私を特別な感覚で満たしてくれました。

私はこの感覚を世界で最も素晴らしいものだと感じました。

もちろん、私が誰かを愛したとき、

それで相手から愛されるときもあれば、

そうでないこともありました。

その場合、私はその愛を忘れる必要がありました。

幸運なことに、それが愛し愛されることになっても、

時間とともにそれが変わっていって、

ある日、愛の形が終わることもありました。

愛が終わることは、楽しい出来事ではありません。

そうなると、私は手に入れたと思った素晴らしい感情を失って、

心に深いダメージを負いました。

そんな経験をするたびに、

私はもっと確かで永遠に続く愛を

探し求めるようになりました。

しかし、どんな愛も気まぐれで、

自分の思い描くような安定に落ち着くことはありませんでした。

私は愛によってあの幸福の高揚を何度も感じましたが、

それはいつも一時のことであり、

最後にはそれが色あせていく姿を黙って見つめることになりました。

私は愛が失われことなく完全になることが

可能なのか疑問に思い始めました。

愛が成就したときにはその幸福感によって、

確かに自分が完全になった気がします。

しかし、それを永遠のものにはできません。

私は、決して離れることなく、永遠につながることができ、

色あせることもなく、信頼し続けることができる愛が欲しかったのです。

それからも、私は何度も愛を失ってきました。

それでも、私の望む永遠の愛が、

どこかに存在していると信じる気持ちを持ち続けました。

私が不完全であるということは、

ある意味、それを完全にしてくれる愛を

見つけられるということでもあります。

きっと、それを見つけるために、

いまの私は不完全なのだと

そう自分を納得させることにしました。



空風瞑想

空風瞑想は真我実現の瞑想法です。瞑想の中で今まで気づかなかった心の新しい扉を開き、静寂でありながらも存在に満ち溢れ、完全に目覚めている本当の自分をそこに見つけていきます。「私は誰か」の答えを見つけて、そこを自分の拠り所にするとき、新しい人自分としての生が始まっていくでしょう。