生きているという現実の中で(3)
楽しい経験によって満足を得られることは確かです。
そんな楽しい時間をつないでいければ、
人生は幸せな明るい色で染まっていくことも想像できます。
ただ、私は楽しい人生の中に
いくつかの影があることを
認めないわけにはいきませんでした。
どれだけ明るい色を求めても、
そればかりで人生を染めていくことは
できないという現実もあります。
私は楽しい人生を求めていても、
悲しく落ち込むことがありました。
友人と喧嘩をしたり、体調が悪くなるときもあります。
仕事で失敗をしたり、お金を失うこともあります。
それらの経験も私を形作る
欠くことのできない人生模様でした。
私は望まないことが起こっても、
いつもこう考えるようにしていました。
そんな影があるからこそ、
楽しい時間はより満たされ、
それによって感謝の気持ちが起こり、
それが人生の素晴らしさを実感する要因になるのだと。
誰もがより楽しい人生を求める理由がここにあります。
たとえ望んでいない厳しい人生にあっても、
そこから起こる充実感や達成感、
満たされることの経験が、
人を人生の虜にさせているのです。
私は生きる理由を
これ以外に求めることができませんでした。
そのため、自分がどう生きるかの実現が、
私の生きる理由になり、
それについて何の疑いも持たなくなったのです。
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