生きているという現実の中で(2)
(2)
私は人生に多くのことを期待していました。
それは楽しく笑って過ごすこと、
気軽に話せる友人がいること、
健康で不安なく生きていけること、
やりがいのある仕事があること、
自由になるお金があることなど。
私はそんな自分になることを目指していました。
実際に、私はそれらを実現して、
満たされて充実した人生の時間を過ごし、
それが人の望む当然の願いを
叶えた結果だということを
まったく疑いませんでした。
それはそれで、私の生き方として、
何よりも大切にしたい姿だったのです。
実際に楽しい人生を過ごすことは
今でも悪いことだとは思っていません。
しかし、それが本当に私の生きる目的なのかという疑問は
楽しんだあとに残る燃えカスのように、
心の中に残り続けました。
私はその燃えカスを見つけてしまうと、
楽しく時間を過ごすことだけで、
本当に満足なのか分からなくなりました。
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