かみむすび(62)羊の疑問

疑問を忘れてしまった羊は広い草原をさまよっていた。

ただ下を向いて草を食みながら、あちこちと歩き回る。

そうしてお腹を満たせば何も考える必要はなかった。

草原にはそんな何も考えない仲間たちがたくさんいた。


草を食むことを疑問に思ってはいけない。

疑問が起こったとたんに草を食むことを忘れてしまう。

そうしてじっとしているとお腹が空いてくる。

疑問が起こっても、それでお腹が満たされるわけではないのだ。


羊たちは疑問に思うことを忘れていった。

草原を歩き回ってその一生を終える。

そうして一生を終えることに誇りさえ感じていた。

仲間たちもそんな羊を称えた。


その羊は疑問を思いながら生きていた。

そのため空腹でいつも顔色が悪く、痩せてフラフラしていた。

あるとき、羊は自分が羊ではないことに気づいた。

顔をあげて草原を見渡し、そして羊の眠りから目覚めた。

空風瞑想

空風瞑想は忘れてしまった本当の自分を取り戻す瞑想法です。瞑想の中で、今まで気が付かなかった心の新しい扉を開き、静寂でありながらも存在に満ち溢れ、完全に目覚めている本当の自分をそこに見つけていきます。そこを自分の拠り所にするとき、新しい自分の人生が始まっていきます。