かみむすび(59)身体の呪縛
私は自分は身体だと信じていた。
完全な身体になるため、七つの扉を完全に開いた。
聖なる蛇を目覚めさせ、三つの柱白光で満たした。
私は人間として最高の境地に至ったと確信した。
だが、それは私を身体に縛り付けただけだった。
神聖で光り輝く生命力は私の身体を満たした。
それでも、それは生命力であって私ではないのだ。
私自身をそれにすることはできなかった。
私は瞑想で意識の奥深くに沈んでいった。
そこはすべての生命力が消える領域だった。
その静けさに心地よさを感じた。
そして私は静けさ自身になった。
いまでも美しい生命力が身体を巡っている。
それでも私自身は静けさとして存在している。
すべての生命力はこの静けさから生まれているのだ。
私は身体という呪縛からこうして解脱した。
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