かみむすび(54)祖先の夢

ある晩のこと、夢枕に白髪の古風な老人が立った。

老人は私に言った、私はおまえの祖先である。

この時代の子孫もまだ人間なのだな、そう悲しげにつぶやいた。

何人もの子孫に会ったが、誰も人間から解脱していない。


私だけが、人間からの解脱を目指して生きていた。

子孫たちはなぜそれを続けてくれなかったのか。

いや、それは私が完全に解脱できなかったからなのか。

それだけ言うと消えてしまい、私は目を覚ました。


人間から解脱するとはどういうことなのか。

私の祖先がそんなことを目指していたとは知らなかった。

それから、私は解脱するために自分の探求を始めた。

長い時間をかけて瞑想して、ついにその解脱を果たした。


ある晩、夢枕にあのときの老人が現れた。

おまえは解脱を果たしたのだな、そう言って笑った。

私は解脱してひとつの存在になっていたので、それが自分だと知っていた。

祖先の老人はそれに気づいて、その瞬間、完全に解脱した。


空風瞑想

空風瞑想は忘れてしまった本当の自分を取り戻す瞑想法です。瞑想の中で、今まで気が付かなかった心の新しい扉を開き、静寂でありながらも存在に満ち溢れ、完全に目覚めている本当の自分をそこに見つけていきます。そこを自分の拠り所にするとき、新しい自分の人生が始まっていきます。