かみむすび(40)心の神様
私は心の中に住んでいる神様に気づいた。
神様はずっとそこにいたのに黙っていたのだ。
私は世界の何処かに神様がいると思っていたので驚いた。
それでも神様は何事もなかったように黙ってそこにいる。
それは神様ではないよと誰かが言った。
それなら、それはいったい誰だというのだろう。
確かに神様は自分は神だとは言わなかった。
それでも、神様と呼ばずにはいられない不思議な存在なのだ。
一言も喋らず、何もせず、姿形もない。
それでいて、いつでも必ず私のそばにいる。
私を批判することもなく、誇りに思うこともない。
愛することも憎むこともなく、笑うことも悲しむこともない。
そんな存在が世界にいるだろうか。
私にとっては、この神様がその唯一の存在だ。
信頼できて、安心して拠り所にできる。
友であり、守護者であり、そして紛れもなく私自身なのだ。
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