15:ドライブする夢(6)

目が覚めると、ベッドの上だった。


ねえ、起きたの。

そう女性の声がした。


横に目を向けると、

女性が背中を向けて寝ている。


その女性は僕の方に身体を向けて目を開けた。

マギーさんだ。


ああ、うん…。

僕がそう言うと、


マギーさんはあははっと小さく笑った。


僕が身体を反対側に向けると、

目と鼻の先にジャガーの大きな顔があった。


床に座ってジャガーが僕を見ている。


早く自分を見つけないと、

この世界は終わらんぞ。


ジャガーはそう言って、

僕の頭にかぶりつくと一飲にした。


僕はジャガーの身体の中に入っていった。

暗闇が身体を締め付けてくる。


苦しくて必死にもがいた。


そこで僕は目が覚めた。


走っている車に乗っている。


あら、目が覚めたの。

マギーさんの声がする。


ええ…。

僕がそう言うと、マギーさんはあははっと笑った。


また、ここに来ちゃったね。

そう言って、僕の頬を手の平で軽く叩いた。

そして嬉しそうな困ったような顔をした。


マギーさん、

僕は、毎晩マギーさんの車で目が覚めます。

この繰り返しから、僕は抜けられないんですか。

思い切って聞いてみた。


いつでも抜けられるでしょ。

マギーさんは僕が知らないことが不思議だという顔をした。


この世界も、この世界の動きも、

みんな君が創っているのよ。

知っていると思っていたわ。


僕は困惑した。

僕がこの世界や世界の動きを創っているんですか。

正直、まったく知りませんでした…。

思わず、マギーさんにそう話した。


それは笑えないわね。

マギーさんはそう言って笑った。


これは夢ではなくて現実なんですか。

夢だとは知っているが、

まるで現実の世界のような感触だ。


夢ねぇ。私にとってはこれが現実だけど。

君はこの車も私も砂漠も感じないのかしら。


もし、感じているとしたら、

それは現実というのではないのかな。


あなたにとって現実って何なの。

それが分かれば、これが夢かどうか分かるんじゃない。

マギーさんは僕を見て、ネッという顔をした。


夢から覚めろ。

僕は目を閉じてそう念じてみた。

ゆっくりと目を開けると、やはり車の中だ。


これは夢だと思っていたけど、夢じゃないのか。

僕はいったいどこにいるんだ。


ドンッと音がして、世界が潰れたと感じたとき、

僕は目が覚めた。

空風瞑想

空風瞑想は忘れてしまった本当の自分を取り戻す瞑想法です。瞑想の中で、今まで気が付かなかった心の新しい扉を開き、静寂でありながらも存在に満ち溢れ、完全に目覚めている本当の自分をそこに見つけていきます。そこを自分の拠り所にするとき、新しい自分の人生が始まっていきます。