01:どこまでも高く飛ぶ鳥


誰にとっても未知の世界というものがある。

その未知の世界を見たい人と見たくない人がいる。


未知の世界を見たくない人は、

自分の理解できる範囲に収まっている。


未知の世界を見たい人は、

自分の理解できる範囲を超えていこうとする。


どちらの人生がいいかは分からない。


なぜ危険を犯してまで未知の世界を見たいのか。

なぜ知らないということで我慢できるのか。


そう言って、

お互いに理解し合うことはないだろう。



ある渡り鳥は僅かな酸素を頼りに、

筋肉が凍りつきそうな高い空を飛ぶという。


その鳥はどこまでも高く飛ぶことを、 

止めようとしない。 


その飛ぶことの苦痛と引き換えに、

そこで鳥は何を見るのだろうか。


鳥は果てしない紺碧の空が広がっている景色を目にする。

そこにはその鳥だけが知っている空がある。


鳥はそこからさらに漆黒の宇宙を目指す。

小さな命がそこで尽き果てようとも、

構わずにどこまでも高く飛んでいく。


それを見た他の鳥たちは何を思うだろうか。 


尊敬に値すると思うのか、

愚かなことだと思うのか。


どこまでも高く飛ぶ鳥にとって、

それはどうでもいいことだ。


怖気づいていたり無視したりする鳥たちを蔑むこともない。

その鳥はただ空高く飛びたかっただけなのだ。



そして、鳥は地球を離れて漆黒の宇宙へと飛び立つ。

もはや鳥は薄く光る魂の姿で飛んでいる。


その行き着く先は、その鳥が生まれたところだ。

そこには誰も知らない止まり木がある。


昔、鳥の卵がここから地表に落ちた。

地表に落ちた卵から鳥たちは生まれた。


鳥はそのとまり木を見つけて、そこに降り立つ。

疲れきった翼を収め、目を閉じて石のように動かなくなる。


そこで初めて鳥はここに来るために飛んできたのだと知る。

鳥はそのまま固まって、その止まり木になる。


そして、ここに飛んで来る鳥たちを静かに待つのだ。

空をどこまでも飛んでいこうと思った鳥たちを迎えるために。  


空風瞑想

空風瞑想は忘れてしまった本当の自分を取り戻す瞑想法です。瞑想の中で、今まで気が付かなかった心の新しい扉を開き、静寂でありながらも存在に満ち溢れ、完全に目覚めている本当の自分をそこに見つけます。それを自分の拠り所にすることで、人はその真実と共に蘇り、新しい自分として生きることを始めていきます。