21:最高の関係について


かつてスピリット・ウェイカーは私にこう語った。 


あなたは基本的に良い人間関係を望んでいる。友達や恋人、家族と良い関係でいることは心地いいことだ。だが、本当に大事なのは自分自身との関係だ。あなたは自分自身を大切にしている。だから、どんなに心地いい人間関係が自分の周りにあっても、そこに自分が望まない何かが生まれれば、その関係から離れてでも自分を守ろうとする。


自分が心地よくなければ、あなたは我慢してまで人の心地よさを優先することはない。もちろん、そういうことばかりではないかもしれない。犠牲的な精神で人の心地よさを優先し、自分を押し殺すこともある。だが、いつまでも自分を押し殺すことはできないし、そういう状況を続けていけば、あなたは自分の心地よさを得られないために、心の葛藤を抱えて苦悩することになる。結局は、自分が心地よい状態にならなければ、人との関係は良い状態を保つことなどできない。


あなたは自分を大切にしたいし、他の人との人間関係も大切にしたい。そのため、あなたは自分と相手との心地よさの妥協点を見つけるために心を悩ませる。その妥協点を見つけたとしても、それはいつも不安定で、信頼したり裏切られたり、改善したり悪化したりを繰り返していく。いつもお互いの関係性は変化していて、どこかで安定するということがない。


相手も自分と同じように個人としての心地よさを求めている以上、そこに受け入れ難い違いが発生するのは自然なことだ。お互いに相手に求めることがあり、それが上手く合致することは稀で、場合によっては永遠にすれ違うこともある。そんなことに悩むくらいなら、あなたは一人でいた方が気楽だと思うかもしれない。だが、あなたがこの世界に生きている以上、人との関係を拒絶して生きることはできない。


ここは一人では生きていけない世界だ。だから、失ったり得たりしながら、良い関係性を結べる相手を探し続けている。もし、裏切られることが続けば、人を信頼することをやめて、神や動物にその関係を望むこともあるかもしれない。だが、それでさえ自分の思い通りになるわけではない。関係性は永遠ではなく、いつか必ず弱まったり、失ったりするのだ。ただ、失望させられることのない相手がひとりだけいる。それが本当の自分だ。


あなたは本当の自分のことを知らない。自分がどこにいるのかも分からない。本当の自分は心の奥にいる。もし、あなたが心の奥でその自分自身に出会い、そして、それとひとつになる関係を結ぶことができれば、それは決して消えることも、変化することもない関係性になる。


あなたが本当の自分自身とひとつになって、自分という存在を完全に共有したとき、さらに世界のすべてと完全な関係性を結ぶ。本当の自分自身とは、自分だけでなく世界に存在するすべての物事の核心でもあるのだ。そのため、本当の自分自身を知ったなら、世界のあらゆる物事と無関係ではいられなくなる。あなたは世界のすべてを自分として見るようになるのだ。


そうしてあなたが本当の自分になっても、、表向きの自分において、誰かとの関係性は好き嫌い、信頼や裏切りという状況になるかもしれない。ただ、その核心のところではひとつとして存在が共有され、そこから切り離されることはない。あなたが本当の自分自身としてそれとひとつになっているなら、どんなに不完全な状況であっても、それを超えたところではひとつとして安定している事実を否定できなくなる。


あなたが本当の自分とひとつになるとき、身体や心という自分だけでなく、すべての世界の核心とひとつだという真実を見る。あなたがこの視点を理解するなら、表面的な自分にどれだけ不完全な関係性が起ころうとも、その根源に於いては完全な関係性があるということを現実的に感じることになるだろう。これは本当の自分を知らなければ、理解しがたいことかもしれない。だが、本当の自分という視点にいれば、どんな関係でも深いところでは最高の関係だとを知ることになるのだ。 


空風瞑想

空風瞑想は忘れてしまった本当の自分を取り戻す瞑想法です。瞑想の中で、今まで気が付かなかった心の新しい扉を開き、静寂でありながらも存在に満ち溢れ、完全に目覚めている本当の自分をそこに見つけます。それを自分の拠り所にすることで、人はその真実と共に蘇り、新しい自分として生きることを始めていきます。