08:悪夢からの目覚めについて

かつてスピリット・ウェイカーは私にこう語った。


自分とは誰なのかについてあなたは考えを巡らす。そして、あなたは自分について言葉で説明しようとする。自分はどんな仕事をしていて、どんな考えを信じているか、どんな性格をしているか、何を得意としているか。そこに言葉を当てはめていって、自分を作り上げようとする。


言葉で説明できることは明確なので、自分がとても明らかになった気がする。その説明で他の人が自分のことを知ることができ、自分も他の人を知ることができる。お互いに自分についての説明を聞けば、自分とはそういう人間なのだと実感する。


だが、それはとても脆いものだ。仕事や能力はいつも変わる可能性がある。考えも好きなことも、次の瞬間に違うものになるかもしれない。あなたはそんな頻繁に変わるものを自分としていて、それに依存しているのだ。


自分自身は確かに不安定な状態だが、みんながそうだから安心している。あなたはみんなが間違った自分に依存をしているとは考えない。だから、何か変化が起こると、あなたはすぐに自分を見失って慌ててしまう。変化するものに依存するとそういうことが起こる。


突然、いままで安心して信頼していたものが消えてしまう。みんながそうしているから安心だと思っていたのに、突然それに裏切られる。そういう経験をすると、あなたはもっと安心して信頼できる自分を探し始める。そして、よりよい考え方、よりよい性格、よりよい仕事を探すのだ。


それを見つけては自分に取り入れていく。だが、当然それらも変化するため、あなたは何度もそれに裏切られる。どんなに強い自分を築き上げても、それが崩壊するのは時間の問題だ。


あなたはそれ以外に自分自身を見つけることができないため、このことは何度も繰り返される。信頼できる自分など世界にはないのに、自分を見失ったあなたはそれにすがりつくしか選択しがない。


あなたはどこかで目を覚まさなければならない。この繰り返しは悪夢なのだ。あなたは甘い誘いに乗らされて、結局は裏切られることを繰り返している。あなたはみんなと同じだから安心ということだけを拠り所として、悪夢から目覚めることができないでいる。


そして、心のどこかでこの悪夢から目覚めることは間違いだと思っている。これが悪夢だとしても、あなたはそれをいい夢に変えようとする。だが、変化していくというこの悪夢の本質を変えることはできない。


あなたは心地いい夢が悪夢であることを知らない。ひと時の心地いい甘い誘いが悪夢の始まりなのだ。あなたがいい夢を見ているときには、それが悪夢になるとは思いもしない。そのため、それは必ず崩壊していくという悪夢の罠から逃れられなくなっている。


あなたはこの悪夢から目覚めることができる。それは今まで依存してきた言葉で説明できる自分が、信頼できるものではないと認めることから始まる。そして、その自分から離れて本当の自分自身を探し始める。その自分自身は現実的な確かさがあり、絶対に変化しないものでなければならない。


その答えはあなたのすぐ近くにある。自分がそこに存在するということが答えだ。この答えは簡単に見つかる。だが、あなたはこの単純な答えに満足しないかもしれない。それでも、この答え以外に完璧な答えはない。


あなたはこの答えが真実かどうかに何度も迷いながら、いつかそれが真実だと認めずにいられないという結論に達するだろう。それはどれだけ厳しく検証を重ねても、絶対に変わることがなかったからだ。最終的に、あなたはこの存在だけが信頼に耐える自分自身だと認める。


そのとき、あなたは存在とひとつになり、その視点は不動になる。そこから晴れ渡る世界の景色を見てすべてを理解する。そうすれば、悪夢は完全に消え去り、二度とあなたがそこに戻ることはない。

空風瞑想

空風瞑想は忘れてしまった本当の自分を取り戻す瞑想法です。瞑想の中で、今まで気が付かなかった心の新しい扉を開き、静寂でありながらも存在に満ち溢れ、完全に目覚めている本当の自分をそこに見つけていきます。そこを自分の拠り所にするとき、新しい自分の人生が始まっていきます。